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ここに紹介する製品は、殆どが静止電位シールド(Static Bias Shield)仕様となっています。
主にノイズ耐性の向上と安定を目指して考案した方法ですが、製作の簡便さに比して大きな効果を得られることから、応用の範囲はまだまだありそうです。
一般に信号擾乱の原因として挙げられる要素は様々ですが、外来ノイズの問題はその大きさ、程度を別として容易に避けて通る事が出来ません(ここでは所謂コモンモードノイズについては除外しています)。試みに、精密測定の現場などで使用されるジッパーチューブでケーブルを覆ってみると、その影響の程が良く判ります。
この問題に対して、アナログケーブルなどでは従来シールドの片側をオープンにした、方向性ケーブルという方法で低減が図られてきました。しかし、機器の電位を借りる方式では常にバイアスが変化することは避けられません。
印加電圧の変動にともなってノイズ耐性が変化し、結果として導体を流れる信号の歪み率も変化することになります。
不安定であること、つまり基準点の変化は忠実伝送にとっての障害であり、この問題への有効な対応策として静止電位シールドが位置付けられます。
具体的には、バイアスモジュールに内蔵された乾電池の陽極電位をシールドに印加する方式で、モジュールには異なる電圧の端子が備わっており、好みに応じていずれかの端子を選択することになります。
現実の聴取環境はシステム特性をはじめ、不確定な要素が多く「これ1本」で全て解決、というようなケーブルはあり得ません。その為、好みの音を得られない場合の選択肢を確保するうえでモジュール方式は極めて便利なやり方です。
実際の使用にあたっては、印加電圧の選択は勿論、無接続やコンセントのアース端子への接続など、何種類もの方法から最適なものを選ぶ事が出来ます。
バイアス付加による音質変化は、殆どの場合、低域の充実という方向ですが、多用すると妥協の無い音質と感じられることもあるようです。こうした際には部分的な非接続もふくめ、適宜調整の必要があります。
内蔵電池の寿命については、電流が全く流れていない為、消耗を考慮する必要はありません。
*外装の仕様は予告なく変更することがあります。 |
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